リーマン・ショック後と同じ動き

JPモルガン・チェース銀行
市場調査本部長
佐々木 融

2020年もすでに4分の3が過ぎてしまったが、世界中の人にとって同年は忘れられない年となるだろう。春先から現在までほとんど新型コロナウイルス感染拡大が話題の中心で、それ以外にマーケットを大きく動かした材料があまり見当たらない。

通貨の中でダイナミックな動きを見せたのが米ドルだ。米ドルは2020年1月半ば頃から徐々に上昇を始め、同年3月に急騰した。この結果、2020年初めから同年3月下旬までの間に名目実効レートベースで9%以上上昇した。そしてそこから本稿を執筆している同年9月上旬までに8%弱反落しており、上昇分をほぼ全て失っている。

2020年3月下旬までの名目実効レートベースでの米ドル上昇局面では、米ドル/円相場は大きく上下動した。2020年初めから3月上旬までは円のほうが米ドルよりもさらに強かったため、米ドル/円相場は大きく円高に振れたが、そこから同年3月下旬までは米ドルの強さが円の強さに勝り、米ドル/円は大きく反発した。

そして、その後2020年9月上旬までの約半年間は、米株価上昇に沿って、米ドル独歩安となっている。円は主要通貨の中で米ドルの次に弱い通貨となっているが、米ドル安により米ドル/円相場は111円台から一時は105円割れの水準まで下落した。

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