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全東信の経営破綻とクレジットリスク
久々に発生した国内クレジットイベント

エグゼクティブ・フェロー
中空 麻奈氏
クレジットリスクの発出にはサイクルがある。大きな波の中で捉えれば、リーマンショックや欧州危機といったクレジットイベントなどがそれだ。
これまでの歴史を紐解くと、時折日本特有のクレジットイベントも起きてきた。不動産バブルの崩壊に起因する金融機関の不良債権問題や、法制度の見直しまで発展した消費者金融業界における多重債務者問題、JALやシャープが抱えた経営問題など、多くのクレジットイベントが思い返される。
2026年7月6日、大阪地裁は全東信の破産手続き開始を決定した。これは久方ぶりの日本クレジット市場のクレジットイベントである。どういう影響があるかを整理しておくことはそれなりの意義があろう。
しかし、現時点での結論から言えば、金融システムおよび日本のクレジット市場への影響は軽微に終わるのではないかとみている。ただし、真面目な日本人のこと、この先のキャッシュレス決済をどう考えるか、それがリスク管理にも影響を与えうるのか――といった点は、行方を見守る必要があるかもしれない。
全東信の経営破綻
7月6日、破産手続きの開始決定を受けた時点で、全東信の負債総額は1,151億円にのぼった。同社は2006年9月設立のクレジットカード決済代行サービス「早期決済代行」を提供してきた。本社のある大阪を中心に、東京・神奈川・九州にも展開し、急成長を遂げていた。資本金45億円、従業員数96人の中堅会社だが、2018年9月のピーク時には加盟店舗数20万店を超していた。
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