安倍晋三首相が主導する「アベノミクス」への期待感により、日本の金融市場が株高・円安にわいている。冷え込んでいた投資マインドに陽光が差し込み、安全資産からリスク資産へと投資マネーが行き先を変えつつある。年金基金などの機関投資家はどのような一手を打とうとしているのか。関係者の取材をもとに、機関投資家の真意に迫る。(工藤晋也)

GPIFのポートフォリオ見直しか? 2013年度から議論スタート

日本の金融市場は2012年11月半ば以降、株高・円安が加速。投資家心理もリスクオフからリスクオンへとシフトし、株式から債券の流れが勢いを増し始めたかに見える。

2013年2月に来日したテンプルトン・アセット・マネジメント・リミテッド(シンガポール)、ポートフォリオ・マネージャー兼アナリストのアラン・チュア氏は「世界的な兆候として、欧州債務危機などの懸念が薄らぎ金利低下に歯止めがかかりそうな期待から、株式が注目されつつある」と指摘する。

シンガポールの機関投資家のなかには「キャッシュと債券の一部を株式へシフトする動きが見られる」とし、日本の機関投資家のなかにも「株式ウェイトを見直す先があるのでは」と話す。

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)がポートフォリオを見直すという憶測も出ている。GPIFといえば100兆円超の資産規模を持つ世界最大級の機関投資家だ。市場へのインパクトはすさまじく、GPIFが日本株比率の引き上げを検討しているという報道に対して、ある外資系運用会社の担当者のもとに本国から確認の連絡が入ったほどだ。

しかし、GPIFといえば筋金入りの保守的な運用で名を馳せている。株高・円安といういわゆる“安倍相場”に歩調を合わせるとは、にわかには信じがたい。その真意を確かめるべくGPIFをたずねた。

この記事は会員限定です。

会員登録後、ログインすると続きをご覧いただけます。
新規会員登録は画面下の登録フォームに必要事項をご記入のうえ、登録してください。

会員ログイン
新規会員登録(無料)
利用規約

第1条(本規約)

株式会社エディト(以下「当社」とします)は、当社が提供する「J-MONEY Online」(以下「本サイト」とします)について、本サイトを利用するお客様(以下、「会員」とします)が本サイトの機能を利用するにあたり、以下の通り利用規約(以下「本規約」とします)を定めます。

第2条(本規約の範囲)

本規約は本サイトが提供するサービスについて規定したものです。

第3条(会員)

本サイトの会員は、機関投資家や金融機関の役職員、事業会社の経営者・財務担当者、その他金融ビジネスに携わる企業や官公庁、研究機関などの役職員、もしくは専門家のいずれかに該当していることを条件とし、登録の申し込みを行うには、当社が入会を承諾した時点で、本会員規約の内容に同意したものとみなします。なお、申込に際し虚偽の内容がある場合や本規約に違反するおそれがある場合には、当社は会員登録を拒否もしくは抹消することができます。

第4条(ユーザー名とパスワードの管理)

ユーザー名およびパスワードの利用、管理は会員の自己責任において行うものとします。会員は、ユーザー名およびパスワードの第三者への漏洩、利用許諾、貸与、譲渡、名義変更、売買、その他の担保に供するなどの行為をしてはならないものとします。ユーザー名およびパスワードの使用によって生じた損害の責任は、会員が負うものとし、当社は一切の責任を負わないものとします。

第5条(著作権)

本サイトに掲載された情報、写真、その他の著作物は、当社もしくは著作物の著作者または著作権者に帰属するものとします。会員は、当社著作物について複製、転用、公衆送信、譲渡、翻案および翻訳などの著作権、商標権などを侵害する行為を行ってはならないものとします。

第6条(サービス内容の停止・変更)

当社は、一定の予告期間をもって本サイトのサービス停止を行う場合があります。 会員への事前通知、承諾なしに本サイトのサービス内容を変更する場合があります。

第7条(個人情報の取扱い)

当社は、会員の個人情報を別途オンライン上に掲示する「プライバシーポリシー」に基づき、適切に取り扱うものとします。

必須 私は、利用規約およびプライバシーポリシーに同意したうえで、会員登録を申し込みます。

本サイトからのメールは「●●●●●●@j-money.jp」という形式のメールアドレスで送信いたします。メール規制の設定をされている方は、「j-money.jp」のドメインからのメールを受信できるよう設定をお願いします。

必須=必須項目