長期金利の低位抑え込みは無理筋

河野 龍太郎
BNPパリバ証券
経済調査本部長
チーフエコノミスト
河野 龍太郎

筆者は5%強までのFF(フェデラルファンド)金利の引き上げが織り込まれれば、時間を要しつつも、グローバルインフレは沈静すると楽観していた。しかし、グローバル経済に再加速の兆しが見られ、5.5%を超えるFF金利となる可能性が高まっている。さらに、サービス価格を中心に、グローバルインフレ第二波の可能性が出てくる場合、FFレートは6%台まで引き上げられるリスクもある。こうしたリスクシナリオが実現する場合、日銀の金融政策には、どのような影響があるか。

まず、今回のグローバルインフレで、ゼロ%台だった日本のインフレ期待は1%台に上昇した。それゆえ、もはやYCC(長短金利操作)で10年国債金利をゼロ近傍に押し込めることが難しくなり、喫緊の課題として、日銀はその上限を1%程度まで引き上げざるを得なくなった。長期資金の大量供給などを駆使することで、10年国債金利を無理やり低位に抑え込むことは不可能ではない。ただ、そうなると市場機能の著しい歪みが続き、金融緩和の効果をむしろ阻害する。

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