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株式 日本株が高みを目指すために超えるべきROE「10%の壁」
デフレ脱却期待への答えが必要

エクイティ調査部 チーフクオンツアナリスト
鈴木 政博
TOPIX(東証株価指数)の12カ月先予想PER(株価収益率)は14倍近辺の推移が続き、日本株のPERは拡張が難しくなっている。PERの拡張には外国人の買い越しが必要とみられ、具体的には①春闘のベア拡大が勢いを増すこと、②ROE(自己資本利益率)改善の取り組みが鮮明になること、などが起爆剤となりそうだ。
①は2025年3月、②は次の本決算発表時(4~5月ごろ)が該当するとみられる。しかし、①は2024年のような外国人の評価を得ない可能性が危惧される。
世界のROEとPBR(株価純資産倍率)の分布を見ると、日本(MSCI Japan)は傾向線よりやや上の位置にあり、PBRはROEの水準以上の評価を得ている(図表)。これは外国人のデフレ脱却期待や、カントリーリスクが低いことなどが反映されたと考えられる。世界比較で見ると米国の強さが際立つ。
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