本邦投資家からの預かり資産残高が間もなく4兆5,000億円規模に達するヌビーン・ジャパンの代表取締役社長 鈴木康之氏がJ-MONEY のインタビューに応じた。機関投資家の運用環境が複雑化するなか、注目される資産クラスや同社の取り組みなどについて聞いた。

ヌビーン鈴木康之氏

ヌビーン・ジャパン
代表取締役社長 シニア・マネージング・ディレクター

鈴木 康之氏
2018 年のヌビーン東京オフィス設立時より、日本における経営全般に加え、株式、債券、プライベート・キャピタル、リアル・アセット(不動産、農地、森林、インフラ)など幅広い運用戦略に関するマーケティングおよび商品企画を指揮する。また、Nuveenグループのアジア経営委員会メンバー、グローバル・クライアント・グループのシニア・リーダーシップ・メンバーを兼任。Nuveenグループに入社以前は、ニューバーガー・バーマン、ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント、ピムコジャパンリミテッドにて機関投資家およびリテール向けのマーケティング業務、債券およびオルタナティブ商品のプロダクトマネジメント業務などに従事。

企業リスクの分散が課題

受託資産の現状と、足元の機関投資家動向について伺いたい。

鈴木 ヌビーン・ジャパンの本邦投資家からの受託資産残高(AUM)は2025年12月末時点で約4兆2,000億円となり、まもなく4兆5,000億円規模を突破するとみている。

プライベート・デットやインフラ・デットを中心としたオルタナティブ資産のAUMは1兆円を超え、株・債券の両面で下値を抑えるニーズの高まりからマルチアセットAUMも6,000億円を超えた。顧客構成では保険会社からの受託残高が2兆円を超え、全体の半分以上を占めている。ただ近年はリテール分野にも注力している。2018年からリテール向けに提供しているインカム重視のマルチアセット戦略に加えて、日本ではまだ目新しい「リタイアメント・インカム型」の戦略を展開している。この戦略は、年齢や投資期間に応じて元本を計画的に取り崩していくもので、AUMは約300億円規模に成長した。

全体的な機関投資家の運用動向としては、ここ2年ほどは円金利の上昇に伴う円債回帰の流れが注目されている。ただ足元では、日米の短期金利差の縮小により、ピーク時5%弱まであったドル円のヘッジコストが3%程度まで低下したことで、ヘッジ付外債にも需要が見られつつある。

現在、機関投資家のポートフォリオでは、株価上昇による株式部分の拡大に加え、社債やプライベート・クレジットへの配分も広がった結果、株式・債券・オルタナティブのすべてで企業向けエクスポージャーが高まっている傾向にある。過度なコーポレート(企業)へのリスクの集中は避ける必要があるだろう。そこで、社債以外の外債などに為替ヘッジを付して分散投資するニーズが改めて高まってきていると感じている。

外債投資で注目されているアセットクラスは。

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