「有事の円買い」は無くなったのか

大変残念なことであるが、新年は能登半島地震という不幸な出来事から始まってしまった。これを受け、年明け後初日の取引で、日本株は大きく下落した。しかしその後は、予想外の上昇を続けている。年明け後の世界の株式市場が総じて横ばいである中、日本株だけが強い「日本買い」の様相が強まっている。昨年の春と似た状況だ。

予想外の株高の背景には、年初に始まった新NISA(少額投資非課税制度)を通じた個人投資家の株式購入の影響もあると思われる。しかしそれ以上に、海外からの積極的な日本株買いの影響が大きいのではないか。それを支えているのは、為替市場での円安ドル高傾向だ。円安になると、海外投資家にとって日本株は自国通貨建てで割安となるため、資金が日本に流入しやすくなる。

ドル円レートは、年初は1ドル140円台から始まったが、その後、1月17日には148円台まで円安が進んだ。この間、およそ7.6円の円安である。その背景には、地震の影響もあるとされている。

1995年の阪神大震災、2011年の東日本大震災の後には、円高が進んだ。地震が起こった国の通貨が強くなるのは不思議な感じがするが、こうした有事の際には、日本の金融機関がリスクを抑えるために、海外資産を国内に戻して国債などの安全資産に移し替えるため、円高になりやすいと説明されてきた。

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