コロナワクチン接種が主導した年初来の為替相場 ドルと米国名目長期金利の関係は「負の相関」に回帰する可能性
新型コロナウイルスのワクチン接種は、イスラエル、英国、米国、EU主要国の順に進ちょくしており、各国通貨の対円レート(日本の進ちょくが最も遅れている)も同様の序列で増価している。筆者は今後1~2年間における米国の経済状況は、バイデノミクスによって1987~88年と酷似したものになると考えている。
(記事内容は2021年3月4日時点)
ワクチン普及と景気回復期待。ポンドの独歩高、円の独歩安
2021年初来の主要為替相場は、COVID Vaccine Trade(コロナワクチントレード)が主導した。図表1は、主要国のワクチン接種回数(100人当たり)と当該国通貨の対円レートを示したものであり、両者の動きが酷似していることがわかる。すなわちワクチン接種は、イスラエル、英国、米国、EU(欧州連合)主要国の順に進ちょくしており、各国通貨の対円レート(日本の進ちょくが最も遅れている)も同様の序列で増価している。
これは、ワクチン普及が景気回復期待と直結しているためであろう。結論から言えば、ポンドの独歩高、円の独歩安の展開となっている。なお、イスラエルシェケル円相場は、1月14日に同国中銀が年内のシェケル高抑止のために300億ドルの買い介入の用意があると発表したことで急落した。
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