AIバブルが弾けることは想定しておくべきか
AI・半導体バブルの3つの懸念点

エグゼクティブ・フェロー
中空 麻奈氏
2026年6月19日の日本経済新聞の一面は次のとおり。「日経平均株価が終値で初めて7万円台に乗せた。…(中略)大台替わりの背景には、人工知能(AI)需要の急成長期待が企業業績で裏付けられ始めたことがある」。具体的には業績と株価のけん引役はAIの計算を支える半導体にかかわる企業。この記事自体は過剰設備投資のリスクはあるとしながらも、業績の裏付けがあるとして、それが前回のバブルとは異なると結論している。そうは書かれていないが、「だから今回のバブルはまだ続くのではないか」という考えが垣間見える。
私見では、7万円台の株価は相当疑わしいと考える。インフレになり、円安も進行したため、それが企業業績を上振れさせている面はある。ただ、それは業績の裏付けと言う程のものなのか疑問だ。東証の市場改革やコーポレートガバナンスコードが効いているという解説もあるが、それがここまでの株価押し上げに寄与しているというのもしっくりこない。
AI・半導体業界が世界の景気をけん引しているのは間違いないことから、あえて今の株価を説明するなら、①「AI・半導体景気」が米国の株価も含めて押し上げていること、そして②市場に過剰流動性があるため株価が押し上げられていること――の2点をポイントとして挙げられるのではないか。
いずれにせよ、株価が上昇している主な事業会社はAIおよび半導体関連であり、ここでもし躓きがあれば、それはバブルが弾けることにつながると言える。では、それを想定しておくべきなのか。ここが問題だ。こうした疑念の目線で、3点ほど今後の金融市場を見る上での注意点を指摘したい。
①プライベートクレジット市場の懸念
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