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REIT 好調な実物不動産市場がけん引 。「買い」の主役は国内金融機関へ
不動産市況は好調継続
世界および日本経済の減速懸念が広がる中、不動産市況は好調を持続している。三鬼商事による東京都心5区の2019年5月のオフィス市況調査では、空室率は過去最低の1.64%まで低下した。東京23区の賃貸住宅市場についてもタイトな需給や賃料上昇傾向が顕著だが、人材獲得競争から若年層への待遇改善が進んだことが最大の背景と言える。物流施設やホテルなどその他の資産クラスも含めて、不動産賃貸市場は全般的に堅調さを維持している。
一方、不動産取引市場に目を向けると、REIT(不動産投資信託)が保有する物件の鑑定評価のキャップレートは横ばい傾向が強まっているが、実際の取引においては、リアルアセットへの根強い需要を背景にキャップレートの低下はまだ緩やかに進んでいるようである。
また上述の通り、賃料上昇を反映して、不動産取引のベースとなるNOI(営業純利益)も成長している。NOI成長とキャップレートの低下の両方が進んでいる結果、不動産価格の上昇基調は継続している。
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