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J-MONEYカンファレンス「激動時代を乗り切る債券投資のベストプラクティスを考える」 【パネルディスカッション】年金投資は「正解のないクイズ」、分散徹底が王道機関投資家にとって今、債券投資のベストプラクティスとは?
2024年4月12日、東京・日本橋のベルサール東京日本橋でJ-MONEY主催のJ-MONEYカンファレンスが開催された。「激動時代を乗り切る債券投資のベストプラクティスを考える」とのテーマで行った今回のカンファレンスでは、海外に続き日本でも日銀の金融政策変更などで「金利のある時代」が到来したこともあり、多くの機関投資家が出席した。当日のプログラムから、パネルディスカッションの内容をお伝えする。
コロナ禍前は海外で運用会社の調査も
阿部 ノーリツ企業年金基金の岩科さんは第一生命保険出身で、元々債券投資のプロ。旭化成企業年金基金の阪田さんは新型コロナウイルスの感染拡大前までは、自ら海外に足を運んで運用会社などを実地に調査していた。資産運用に関してともに先進的で、本日はそうした「企業年金のエキスパート」に債券投資を現状どのような考えで行っているのか、また、今後取り組んでいかれるのか、債券投資のプロである中空さんを交えて伺っていきたい。
阪田 企業年金基金に来る前は母体の財務部門にいて、短期社債の発行計画とかグループファイナンスを担当していた。さらにその前の10年ほどは住宅事業で住宅ローンの提案などもしていた。今日のテーマである「金利のある世界」と密接な関係の仕事をやってきたのだなという感慨があるが、私が基金に着任した2016年11月頃は、国内は既にゼロ金利からマイナス金利政策に移行していた。
2017年以前は債券比率が60%
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