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イエレン新財務長官のドル政策
- イエレン氏は、ドル高による景気減速に苦慮した経験を持つ
- 当時、経済への負の効果はFFレート325bpに相当した
- 新財務長官は、ドル高修正の動きを容認するとみられる
- ドル円相場は90円を目指す展開となろう
ドル高による景気減速に苦慮したイエレン氏
2020年11月30日に、イエレン前Fed(米連邦準備制度)議長の次期財務長官への指名が発表された。同氏の議長在任中を振り返ると、自らの金融引き締めが招いたドル高によって苦慮したことがわかる。
2014年2月に議長に就任したイエレン氏は、前任者のバーナンキ氏が実施してきたテーパリングを引き継ぎ、10月に量的緩和を終了した。また、2015年12月にはゼロ金利政策にも終止符を打ち、以降、2017年12月までに合計5回、延べ125bp(ベーシスポイント)の利上げを実施した。この間、ドル指数(Broad)は、2014年7月を底に2016年12月までに25.9%も上昇している。
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