欧州最大規模のプラットフォームをローカライズして提供

グローバルの投資環境をどう見ているか。

シュミッツ 全体的な投資環境として、市場は高騰しつつあるとみている。当社ではプライベート・エクイティ、インフラ、プライベート・デット、不動産を扱っているが、アセットクラスを問わず価格は上昇してきている。しかしこの状況は、上場株や債券などの伝統的な資産にも同様にいえることであり、相対的にみればプライベート・エクイティに優位性があるといえるだろう。これまでのトラックレコードを振り返っても、景気が落ち込んだ時期でさえ、プライベート・エクイティは安定的に1桁、時には2桁のリターンを出してきていることがわかっている。

これからの債券投資を考える

このような投資環境をふまえ、当社としてはいかに慎重に投資を行っていくかに最大の注意をはらっている。出自が保険会社にあり、リスクに対して慎重なDNAを持っていることが当社の特徴だ。プライシングの規律を保ち、変動の大きな市場は避け、精査を行ったうえで機動的な資産管理を行っている。

欧州と日本では、市場や顧客の傾向に違いはあるか。

シュミッツ 欧州の顧客も日本の顧客も、非常に洗練されているという点においては近いものがあると感じている。その分要求水準も高いため、期待に応えるために全力を挙げている。

一般的には米国の投資家層のトラックレコードが最も長く、次いで欧州、アジア圏と続くといわれているが、日本市場にももちろん豊富な経験をもつプレーヤーはいる。加えて、日本の投資家はディテールに強いことが特徴だ。事業内容の細かい点まで把握したうえで投資の判断をする人が多く、デューデリジェンスなどへの要求水準は高い。そういう意味では、トップクラスの人たちを相手にしているという意識がある。

一方で、やはり投資を始めたばかりの人たちもいるのが日本の市場だ。まだこれから、という投資家に対してもハンズオンなサービスを提供していくことで、お互いに事業を拡大していけたらと考えている。

日本の投資家に向けて、どのようなビジネスを展開していくか。

竹中 日本にはすでに十数社の顧客がおり、20億ドル超の資金を受託されている。ローカルオフィスがない中でこれまで活動を行ってきたにもかかわらず、トップクラスの銀行、年金基金、保険会社などとの関係を構築できていたのは、東京支店を設立するうえで非常に良いスタートだった。

また、これまでも既存の顧客へサービスを提供するなかで、日本のゲートキーパーと関わりがあった。当社はゲートキーパーがその先の顧客に提案できるような、魅力的な戦略を豊富に用意している。ぜひ情報の共有や、サービスの共同提供を行っていくパートナーとして考えていただきたい。

今後は今あるプラットフォームをローカライズし、レポーティングや規制に関してもより日本にフィットする形で提供していく予定だ。日本の投資家の皆様に当社のもつ大きなプラットフォームを活用していただき、より幅広く、深みのある関係を築いていきたい。