企業は様々な理由で、名ばかりでみせかけのESG(環境・社会・企業統治)対応を行ったり、ESG債やローンで調達した資金を別の用途へ振り向けたりするなどを意図的に行う。

控えめに表現しても、情報を都合のいいように取捨選択して公表し、悪い情報は公表しない。あるいは、無意識に公表資料を誇張したり誤解を生む表現をしたりする傾向があることが否定できない。

このような粉飾ESGは、グリーンウォッシング(Greenwashing)やソーシャルウォッシングとも呼ばれ、事例は少なくない。しかしながら、投資家がESG投資を行うにあたって入手するESG情報は正しいことが必須であり、何らかの対応が必要になってくる。

ESG粉飾行動が採られる原因や工作の手法、機関投資家がとるべき対応策などを、粉飾決算の手法やESGスコア計測法などに立ち入って展開しよう。第1回はESG粉飾行動が起こる誘因から見ていく。

ESG粉飾の誘因は様々

誘因は図表1のように様々ある。補充しながら順に解説してみよう。

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