名ばかりのESG対応を企業は意図的に行なう、悪い情報は公表しない、あるいは無意識に公表資料を誇張するなどの傾向があることも否定できない。このESG粉飾は、グリーンウォッシングなどと呼ばれ、少なくない。投資家がESG投資を行うにあたって、ESG情報が正しいことが必須であり、粉飾ESGを適切に捉える必要がある。今回はESG粉飾行為が採られる原因をさらに探ろう。
ESG粉飾の主たる原因
ESG粉飾が生まれる原因には制度などの影響が大きい。筆者がESG会計のシリーズで紹介したように、ESGを適切に取り扱わない会計制度が粉飾ESGを生む。制度が不適切であるだけでなく、次に見るように、制度や仕組みが未整備の場合やESG技術から由来する原因もある。
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