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腕利きコンサルに「新米」常務が聞く! 年金資産運用・基礎の基礎 【債券編 第2回】それでも債券投資を続ける理由とは?〜分散効果や金利上昇への備え
企業年金の常務理事や運用執行理事など、年金資産運用の責任者や担当者に就任したばかりの方々のために、年金運用の「基礎の基礎」を、ラッセル・インベストメントでエグゼクティブコンサルタントを務める金武伸治さんに解説していただく連載。今回は「債券」編の第2回です。
<第1回記事はこちら>
そもそも金利上昇でなぜ債券価格が下落? 〜債券投資にとって金利上昇はプラス? マイナス?
「利回りクッション」の効果
まず前回の整理から。金利上昇で債券価格が低下する仕組みがわかりました。2022年に入り米国などで金利が上昇してきましたが、これで債券価格は下がるということですね?
金武 はい、その通りです。金利が上昇すると債券価格は下落してしまいます。ここで、金利上昇と債券価格の下落に関連した基本的なポイントを2つ紹介します。
1つ目は「利回りクッション」という考え方です。ちなみに、この連載での「利回り」とは、「現在から償還までの平均利回りである『最終利回り』」のことです。
債券の収益には利回り収益と価格収益がありますが、価格が下落しても、プラスの利回り収益がマイナスの価格収益を一定程度カバーして、クッションの役割をしてくれるというものです。図表1は利回りクッションのイメージです。
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