企業業績は回復局面だが……
7~9月期の決算期がそろそろ終了局面にある。通期見通しの上方修正や配当総額が12兆円超となることが伝えられるなど、業績活況の様子も伝えられる。しかし、果たしてそうなのだろうか――。
現状を踏まえると、あまり活況一辺倒でもなさそうだと言える根拠が指摘できるため、今後の企業業績についての重要なポイントについて整理しておくことにしたい。なお、ここでの議論は、決算が出揃っている4~6月期決算を使っている。
2022年3月期の4~6月期決算に関するポイントは以下の三点である。第一に、今期の業績は手堅かったこと。第二に、しかしながらサプライチェーンの悪化、半導体不足や原材料価格高騰による影響のタイムラグ、デルタ株の感染拡大や中国経済の鈍化懸念などにより、7~9月期の業績は悪化する可能性があること。第三に、通期予想はそれほど変わらないが、個別セクターごとの差が出て来るということだ。この3つのポイントを見ていきたい。
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