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為替 米10年金利が1.50〜2.00%でドル高は小康状態に
債券市場の弱気化材料が散見
2020年の為替市場は「金利の無い世界」の中、需給の強弱が方向感を左右した。具体的に数字を見ると、2020年のドル相場は名目実効為替ベースで4.1%下落したが、そのうちマイナス1.6%ポイントは人民元、マイナス1.5%ポイントがユーロ、マイナス0.4%ポイントが円だった。この3通貨は世界3大経常黒字大国のものであり、人民元とユーロに限って言えば世界2大貿易黒字大国である。
為替市場においては売り切り・買い切りのアウトライト取引を伴う貿易収支の需給が大きな影響力を持ち得るので、人民元やユーロがドル売りの受け皿となったことは自然な流れと理解できる。「金利がテーマにならない世界では需給に恵まれた通貨が買われる」という傾向が素直に出たのが2020年という年だったのだろう。
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