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年金資産運用・基礎の基礎【実務編】 【ポートフォリオ構築のABC】第7回 運用会社を評価。結果次第で「入退場」も〜最低3年は我慢?一喜一憂せず多角的に評価
【ポートフォリオ構築のABC】も大詰めに差し掛かってきました。第7回は、年金資産を運用する側、戦略を提供する運用機関の双方にとっての「正念場」について考察します。運用会社をどう評価するべきか、です。ラッセル・インベストメントの金武伸治さんに、そのためのポイントを説明していただきます。
運用体制・能力を定性的に分析
金武さん。そもそも運用コンサルタントのみなさんは運用機関を評価する際に、どのようなことを重視しているのですか。
金武 はじめに、運用機関を採用する際に行う評価方法について説明しましょう。運用機関を評価するための分析には大きく定性分析と定量分析の2つがあります。定性分析では、主に運用体制や運用能力について以下のように評価します。
運用体制
リサーチの体制やポートフォリオ・マネジメントの体制、またトレーディングの体制、リスク管理の体制などを評価します。そして各々のチームに、どのような、またどれくらいの経験を持つ運用プロフェッショナルが何人ぐらいいるのか。さらにチーム全体について、過去の組織変更やメンバー交代などの経緯や歴史など、チームの有効性や安定性などについても評価します。
運用能力
特に主要メンバーについて、これまでの運用経験や経歴などについてヒアリングします。そのうえで投資哲学や運用方針に沿った調査分析や投資判断、リスク管理などが実施されているのか評価します。
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