会員限定
知りたい!隣の企業年金・第28回 東京都私的病院企業年金基金――加入者増へ福祉事業拡充〜クリニックから大病院まで都内100事業所・1万6000人
東京都内に本拠を置く私立の医療機関が主な加入者となっている東京都私的病院企業年金基金を訪問しました。個人経営のクリニックから加入者が2000人という大病院までという総合型です。企業年金連合会出身の浜田健三(はまだ・けんぞう)常務理事・運用執行理事に、医療関係の企業年金の特徴や運営にあたっての独自の取り組み、また今後の展望などについて詳しく伺いました。
東京都私的病院企業年金基金の概要
- 所在地/東京都台東区台東4丁目
- 設立年月/2017年5月に代行返上し企業年金基金
- 資産総額/142億円
- 加入者/16170人 受給者/2840人
- 予定利率/2.0% 期待運用収益率/2.5%
(いずれも2024年3月末現在)
「自身の加入」知らない例も
「私的病院」という名称が独特の語感です。
浜田 「私的」の由来は1983年、前身の厚生年金基金設立時に公的(国立病院や企業が母体の病院など、営利を目的としない病院)と分ける意味で決まったと聞いております。東京都内に本拠を持つ私立の医療機関が設立の母体です。現在は、分院などの形態で東京以外に展開している病院などがありますし、医師会で独自の附属病院を経営しているところも加入事業所になっています。
医療機関には医師はもちろん、放射線技師や看護師、事務職員など多くの職種がありますが、それぞれ別個に企業年金があるのですか。
浜田 いいえ。そうした全ての職種が対象で、一律に年金受給資格を持っています。
総合型、とりわけ医療機関を対象とした企業年金基金の特徴、あるいは特有の問題といったものはありますか。
この記事は会員限定です。
会員登録後、ログインすると続きをご覧いただけます。新規会員登録は画面下の登録フォームに必要事項をご記入のうえ、登録してください。