会員限定
為替 ウクライナ危機収束シナリオでは、円キャリー取引の可能性に注目
対ドルで見る主要国通貨の現在地
金融市場はウクライナ情勢が最大の関心事であり、中央銀行の正常化プロセスは脇に置かれているイメージも抱かれる。だが、引き続き主要通貨の強弱関係を説明するのは相変わらず金融政策にほかならない。図表に示すように2022年初から3カ月が経過したところでは2021年の流れ(≒ドル高)が反転する雰囲気はない。ほとんどの通貨は過去1年に関して対ドルで下落しており、その流れを引き継いでいる。
対ドルではっきりと上昇に転じている通貨には、ブラジルレアルや南アフリカランドが挙げられる。これらの通貨は、インフレ高進に対して複数回の利上げで対応している通貨である。この2通貨は政策金利水準も高く、本稿執筆(2022年3月2日)時点でブラジルは10.75%、南アフリカは4.00%である。
この記事は会員限定です。
会員登録後、ログインすると続きをご覧いただけます。新規会員登録は画面下の登録フォームに必要事項をご記入のうえ、登録してください。