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ゲートキーパー最前線 第4回 ESG時代は「レポーティング(分析・報告)」が投資家を支える
世界的な低金利や投資対象資産の拡大など、年金基金の運用環境は複雑化の一途をたどる。そんな中、機関投資家に対して運用アドバイスやファンドの提案、投資一任契約を結んでポートフォリオ全体あるいは一部の運用を担う専門家「ゲートキーパー」に対するニーズが多様化している。連載「ゲートキーパー最前線」第4回では、レポーティング(分析・報告)の重要性について、三井住友信託銀行 年金運用部次長の片岡俊輔氏に話を聞いた。
オルタナティブ資産は運用成績の一元管理が難しい
ゲートキーパー(以下、GK)を選ぶ上でまず年金基金の担当者が気にかけるのは、提供プロダクトの幅広さだろう。本連載第1回でも述べた通り、運用対象の選択肢が多いほうが、ポートフォリオをより理想形に近づけられるからだ。だが、長期で付き合う場合には、運用一任後のサポート体制にも気を付ける必要がありそうだ。
三井住友信託銀行 年金運用部次長の片岡俊輔氏は、「勝ち続ける運用はない」と前置きした上で、「GKに任せたプロダクトのパフォーマンスが悪い時、解約という言葉が頭をよぎるのが普通だ。そこで、プロダクト自身が悪いのか、市場環境が要因で必然的に低調なのかを見極める『レポーティング』(分析・報告)が投資家を支える。プロダクトの選定も大事だが、その後の運用管理も同様に重視すべきだと考えている」と運用管理の重要性を説明する。
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