今回は、企業型DCの運営の実務を担う運営管理機関(運管)に対する事業主側の評価について勉強します。運管評価は法令上では「努力義務」ですが、木須貴司さんは「事業主にとって決定的に重要で、事実上は必須」と強調します。なぜでしょうか。

最低5年に1回の「努力義務」

事業主の努力義務の一つに「運営管理機関評価」があると聞きました。詳細を教えてください。

木須 企業型DCでは、事業主が運管を選定して、運用商品の提示、加入者への情報提供、記録管理などの業務を委託しています。この運管が加入者の利益にかなう形で適切に業務を行っているかを、事業主が定期的に確認するのが「運営管理機関評価」です。法令上は少なくとも5年に1回、運管の業務実施状況を評価し、必要に応じて運管の変更などを検討する。これが事業主の努力義務です。2018年5月施行の法改正で導入されました。2022年3月以降は、地方厚生局が継続投資教育、運営管理機関評価、運用商品のモニタリングを確認する仕組みになっているので、「やってもやらなくてもいい任意の取り組み」ではなく、企業型DCを運営する事業主に求められる基本的なガバナンス対応です。
 
しかし「努力義務」というのは、「必須」ということではないですよね。

木須 確かに、罰則がある規定ではありませんが、単なる任意の取り組みと考えるべきではありません。個別の事情によっては、事業主の対応が後に問われる可能性もありますし、放置すれば企業の信用毀損につながるケースもあり得ます。実務上はほぼ必須と考えた方がよいでしょう。

それに運管というのは、DC運営の大半を委託する業務委託先です。たとえば給与計算を外部委託したら、通常は委託先がきちんと仕事をしているか、少なくとも年に一度は確認するでしょう。運管評価も発想は同じです。業務委託先を管理するために定期的に評価を行うのは、法律に規定されていなくても当然と言えば当然です。

誰が、何を、評価すべきか

では、具体的にどう評価するのが良いのか教えてください。チェックリストのようなものはありますか。

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