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来週を考える|The Week Ahead 様々な乖離2025年2月7日(金)配信号
景気循環、企業利益の動向、各国中央銀行の金融政策に、明らかな乖離の兆候が現れつつあります。
経済成長:世界の経済指標は、緩やかな成長を示しており、米国では景気拡大のペースが加速しています。この好調な状況を支えている要因はさまざまであり、主要な先行指標であるマクロ経済の利益成長がプラスを維持していること、ここ数四半期はやや弱含みとはいえ雇用市場が底堅いこと、企業が設備投資のブレーキとなりかねない過剰債務に圧迫されていないこと、直近の利下げにより米企業の資金調達環境が緩和されたことなどが挙げられます。対照的に、ユーロ圏の成長率は、精彩を欠いたままです。ユーロ諸国の中では、ドイツとフランスで、構造的、景気循環的、政治的な要因が、予想される成長の勢いを抑えつけています。ユーロ圏最大の経済大国であるドイツは、今年もリセッションに直面する可能性が高く、コンセンサス予想では、成長率はよくても小幅にとどまり、急なマイナス修正の可能性もあります。鉱工業生産は、長期トレンドを大幅に下回る水準で推移しています。米欧間の経済成長の乖離が解消する気配は見えません。
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