東北大学は、PE(プライベート・エクイティ)ファンドや銀行などの機関投資家向けに、医療や半導体工学といった先端施設やスタートアップ企業などを披露するキャンパス・ツアーを実施した。「世界で勝負し、地域に貢献する」ために、国内外の民間から積極的に投資や寄付を求めるアグレッシブな姿勢を示した。
(J-MONEY論説委員 阿部 圭介)

企画戦略総括担当の青木孝文理事・副学長

大学側の許可を得て7月24日、米国と日本のベンチャー・キャピタル、銀行、証券、投資顧問などで構成する25名のツアーメンバーに同行した。ツアーは、仙台市の中心部にある大学本部を起点に、星陵キャンパスにある東北メディカル・メガバンク機構、青葉山を新たに開発して建設された青葉山新キャンパスの各施設を巡った。

ツアーを出迎えた東北大側の主なメンバーは、総長に次ぐNo.2である「プロボスト」で企画戦略総括担当の青木孝文理事・副学長(写真)や、事業財務戦略担当CFO、資金運用総括責任者CIOの宮田康弘理事(第一生命保険出身)ら。

東北大は、国が新たに支援を行う「国際卓越研究大学」の第1号として、2024年11月8日に正式に認定された。10兆円規模の「大学ファンド」の運用益の一部が交付される。ツアー出発のあいさつで青木理事・副学長は「卓越大学として配分される資金の運用益の9割は人材開発投資に充てていきたい。また、みなさんのような高い識見をお持ちの方々に投資していただくことで、実学尊重を標榜する本学の研究・教育力を一層充実させて、世界で戦えるレベルに引き上げたい」と述べた。

この日、ツアーが視察したのは以下の施設と内容。順次、当日の説明などを紹介していく。

①東北メディカル・メガバンク機構
②国際集積エレクトロニクス研究開発センター
③災害科学国際研究所
④東北大におけるスタートアップについて
⑤3GeV高輝度放射光施設(ナノテラス)
【東北メディカル・メガバンク機構】

疾患リスク予測へ三世代健康調査

最初に訪れたのは、東北メディカル・メガバンク機構。星陵キャンパス内の東北大学病院に隣接し、医学部棟と一部連結している。同機構は2011年3月に発生した東日本大震災を受けて、①被災地における医療復興への貢献②未来型医療の開発体制の構築の2点を目標に2012年2月に設立された。

この記事は会員限定です。

会員登録後、ログインすると続きをご覧いただけます。
新規会員登録は画面下の登録フォームに必要事項をご記入のうえ、登録してください。

会員ログイン
新規会員登録(無料)
利用規約

第1条(本規約)

株式会社エディト(以下「当社」とします)は、当社が提供する「J-MONEY Online」(以下「本サイト」とします)について、本サイトを利用するお客様(以下、「会員」とします)が本サイトの機能を利用するにあたり、以下の通り利用規約(以下「本規約」とします)を定めます。

第2条(本規約の範囲)

本規約は本サイトが提供するサービスについて規定したものです。

第3条(会員)

本サイトの会員は、機関投資家や金融機関の役職員、事業会社の経営者・財務担当者、その他金融ビジネスに携わる企業や官公庁、研究機関などの役職員、もしくは専門家のいずれかに該当していることを条件とし、登録の申し込みを行うには、当社が入会を承諾した時点で、本会員規約の内容に同意したものとみなします。なお、申込に際し虚偽の内容がある場合や本規約に違反するおそれがある場合には、当社は会員登録を拒否もしくは抹消することができます。

第4条(ユーザー名とパスワードの管理)

ユーザー名およびパスワードの利用、管理は会員の自己責任において行うものとします。会員は、ユーザー名およびパスワードの第三者への漏洩、利用許諾、貸与、譲渡、名義変更、売買、その他の担保に供するなどの行為をしてはならないものとします。ユーザー名およびパスワードの使用によって生じた損害の責任は、会員が負うものとし、当社は一切の責任を負わないものとします。

第5条(著作権)

本サイトに掲載された情報、写真、その他の著作物は、当社もしくは著作物の著作者または著作権者に帰属するものとします。会員は、当社著作物について複製、転用、公衆送信、譲渡、翻案および翻訳などの著作権、商標権などを侵害する行為を行ってはならないものとします。

第6条(サービス内容の停止・変更)

当社は、一定の予告期間をもって本サイトのサービス停止を行う場合があります。 会員への事前通知、承諾なしに本サイトのサービス内容を変更する場合があります。

第7条(個人情報の取扱い)

当社は、会員の個人情報を別途オンライン上に掲示する「プライバシーポリシー」に基づき、適切に取り扱うものとします。

必須 私は、利用規約およびプライバシーポリシーに同意したうえで、会員登録を申し込みます。

本サイトからのメールは「●●●●●●@j-money.jp」という形式のメールアドレスで送信いたします。メール規制の設定をされている方は、「j-money.jp」のドメインからのメールを受信できるよう設定をお願いします。

必須=必須項目