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PGIMフィクスト・インカム 金融政策や景気見通しの不確実性の中、証券化商品が「安全地帯」に
グローバルな「ボンドハウス」として知られる運用会社PGIMフィクスト・インカムが、債券ポートフォリオの有力な投資先として長年にわたり重視してきたのが、証券化商品だ。近年、日本の機関投資家にも浸透してきたCLO(ローン担保証券)、ABS(資産担保証券)といった証券化商品市場の現状について、来日したPGIMの証券化商品部門のポートフォリオマネージャー エドウィン・ウィルチェス氏に聞いた。
CLOは引き続き堅調なパフォーマンスを予想。CMBSにも追い風か
グローバルな証券化商品のマーケット動向は。
ウィルチェス 現在、グローバルな証券化商品市場は、およそ5兆ドル規模となっている。そのうち、4兆ドルほどが米国内の商品であり、残りの大半は欧州とオーストラリアのものだ。
昨今の証券化商品市場について言及すべき点は、新規発行の活発さだ。伝統的な資金の貸し手である銀行などが資本規制の影響で融資を絞っていることを背景に、証券化商品への需要が高まりつつあるからだ。
国債やスワップ金利などのベンチマーク金利に対する上乗せ分であるスプレッド水準については、全体的にピーク時からやや縮小しているように見える。しかしながら、同じクレジット市場で投資適格債やハイイールド社債などが先行してスプレッドを大きく縮小させており、相対的に見れば証券化商品全体に魅力的なスプレッド水準が残っていると言えよう。
例えば、日本のリスクフリーレートは10年国債でも足元でおよそ1%だが、CLOに投資することで、125~150ベーシスポイント程度のスプレッドの上乗せが期待できる。
証券化商品投資に対する投資家の動向は。
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