野村アセットマネジメント 「Project BRIDGE」セミナー開催。日本株にマクロ・ミクロ両面で上昇余地
野村アセットマネジメント主催の機関投資家セミナー「Project BRIDGE/日本株で元気に!」が2024年1月23日、東京都内で開かれた。同プロジェクトは2022年3月にスタート。海外投資家へ日本株の魅力を伝える訪問や継続的なエンゲージメント活動などを通じて、市場の評価と日本企業が本来持つ実力のギャップを埋める橋渡し(ブリッジ)が目的という。今回のセミナーは4回目。2024年初来、日本株の株価が大きく上昇したこともあり、その理由や今後の見通しを知ろうと年金基金など多くの機関投資家が出席。3部構成の講演を熱心に受講した。
東証、市場区分見直しをフォローアップ
第1部は東京証券取引所の岩永守幸代表取締役社長が「企業価値向上がもたらす日本市場の成長」と題して講演した。
日本株の急騰について岩永氏は「日本株の相場は好調。2023年4月以来、日経平均は7300円、率にして28%上昇した。2024年に入って既に3800円上昇しており、勢いは衰えていない。この背景には、海外マネーが経済不振の中国から日本へシフトしていることもあるが、一番は日本企業のパフォーマンスが向上したこと、『稼ぐ力』が再評価されたことが大きい」と指摘する。実際2023年の1年間で外国人投資家は日本株を3.5兆円買い越しているという。
日本企業が再評価された材料の1つが、東証が2022年4月「上場会社の企業価値向上」を目的に実施した市場区分の見直しだ。新たにプライム、スタンダード、グロースの3区分としたわけだが、旧1部からプライムへの移行に経過措置を設けたことが、健全な新陳代謝を妨げるとして終了時期の明確化を求める声が大きかったと岩永氏。そこで東証は直ちに有識者からなる「フォローアップ会議」を設置。そこでの論点整理を受けて経過措置は2025年3月で終了することになった。
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