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為替 構造的に弱くなってしまった円。最下位争い脱却の道は遠い
YCC柔軟化でも円安
2023年7~9月期(9月8日まで)の為替市場は、スイス・フランやノルウェー・クローネが強かった一方、豪ドルやNZドルが弱かった。米ドルは7月上旬に発表された米雇用統計後に比較的大きめの下落となったが、2022年同様、8月半ばから9月にかけて力強く反発しており、主要通貨の中では3番目に強い通貨となっている。
円は2023年7月28日の日本銀行によるYCC(イールドカーブコントロール)柔軟化にも拘かかわらず主要通貨の中で中間程度の強さとなっている。7月28日以降で見れば、主要通貨の中で最弱通貨だ。米国の長期金利も上昇したため、YCC柔軟化直前と比較しても日米10年金利差はさほど変化していない。それでもドル/円相場は7円近く上昇している。日米10年金利差とドル/円相場の相関関係は短期的には参考になるが、頻繁にシフトするので、中長期の分析には適さない。
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