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マクロ経済 中国経済の失速と日本企業への逆風。海外生産拠点の見直しも視野へ
企業業績に下方修正リスク
中国の経済指標に失速感が目立ち始め、不動産市場の悪化や雇用環境の低迷などが引き続き景気の重しとなる中、中国経済の先行きに対する警戒感が増している。日本への影響としては、とりわけ最大の貿易相手国である中国向け輸出額の下振れリスクが注目される。
さらに、日本の製造業が中国での生産拠点拡大を進めてきたことに伴い、日系企業の中国現地法人売上高への影響を見極めていくことがより重要となっている。
日本の中国向け輸出額は、2022年7~9月期にピークを付けたあと減少傾向にある。その後、中国政府が「ゼロコロナ」政策を大幅に緩和したことを受け、一時的に持ち直しの兆しが出たものの、総じて軟調な展開が続く。他方、米国向け輸出は堅調に推移しており、2023年1~7月の輸出額は中国向けが米国向けに抜かれて2位へと転落した。
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