会員限定
来週を考える|The Week Ahead アジア:ホルムズ海峡の再開実現がプラス材料に2026年6月26日(金)配信号
米国とイランの覚書締結を受け、ホルムズ海峡が再開される見込みですが、正常化にはまだ障害が残っています。他地域に移動しているタンカーが同海峡に戻るまで、数週間かかるかもしれません。また、生産を停止していた原油・天然ガス田の本格稼働にも、ある程度の時間が必要です。加えて、ホルムズ海峡が60日後も開放されているかどうかは不透明であり、その行方はイランの核開発計画や濃縮ウランの処理といった最大の争点をめぐる米国とイランの交渉の進展に左右されるでしょう。
とはいえ、覚書締結により、世界の原油価格は近いうちに1バレル当たり70~80米ドル程度に落ち着く可能性があります。アジアは、域内の国のほとんどがエネルギーの純輸入国であることから、エネルギー価格の下落の恩恵を最も受ける地域の一つです。世界の原油価格が10米ドル下落するごとに、アジアの国内総生産(GDP)成長率は約20~30bp押し上げられると試算されています。
世界のエネルギー価格の下落と石油精製品の供給再開は、アジア全体、特に以下の国々への圧力緩和に役立つでしょう。
- フィリピン、韓国、オーストラリア、シンガポール、香港:燃料補助金制度を設けていないことから、インフレが和らぐと見られます。
- インドネシアとマレーシア:直接的な燃料補助金制度を導入していることから、財政収支への圧力が軽減されるでしょう。
この記事は会員限定です。
会員登録後、ログインすると続きをご覧いただけます。新規会員登録は画面下の登録フォームに必要事項をご記入のうえ、登録してください。















