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目覚める中国債券市場 FTSEラッセル指数の中国国債組み入れと、人民元決済システムの改善は海外投資を加速させるか
外国人保有加速の可能性
中国債の2020年末時点の外国人保有高は、前年同期比で過去最高の1.15兆元の増加を記録し、3.25兆元に達した1。WGBI(FTSE世界国債インデックス)の2021年10月からの中国国債の組み入れが中国債の外国人保有を加速させる可能性が考えられる。
今回の指数算入は、国際債券市場に中国債の動きを全面的に反映させる大きな一歩だ。約2.5兆ドルの運用資産を擁し、WGBIに追随する中国国外のマネーマネジャー及びアセットオーナーによる新たな資産配分が期待される。
しかし、FTSEラッセルがWGBIにおける中国国債のウエイト5.25%を、当初予定の1年ではなく3年をかけて実現すると決めたことは、同社及び同社が相談した投資家が、中国債券市場の規制や運用の実効性についていまだに若干の疑念を抱いていることを示す。
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