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マクロ経済 米国の緩和縮小策の成否はインフレ期待の落ち着きが焦点
Fedは一時的な加速と予想
ジャクソンホール・シンポジウムにおけるパウエルFOMC(連邦公開市場委員会)議長の講演を見ると、2021年内のテーパリング(資産購入の減額)開始の可能性は高そうである。おそらく同年9月22日のFOMCで事前通知( advance notice)が示された後、11月3日もしくは12月15日のFOMCで正式に決定され、年内に資産購入の減額が始まるだろう。市場の関心は、テーパリングの開始時期からそのペース、次に利上げの開始時期・ペースに移っていく。
ただ、市場にとって最も重要なことは、「Fed(米連邦準備制度)が緩和政策縮小の過程で大きな失敗をしないか」である。失敗とは早すぎる引き締めで景気を悪化させることか、遅すぎてインフレを過度に高めてしまうことだ。現時点では特に後者が懸念されている。
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