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円安シンドロームと日本売りの始まり
- 先週外為市場では円の独歩安が一段と進展
- 安倍政権下において円高シンドロームは終了
- 2010年代に為替需給ギャップは大きく転換
- 地政学的要因によりリスク回避の円買いは消滅
継続されるVaccination trade
2021年5月10日からの1週間、外為市場では主要通貨に対する円相場の独歩安が一層進展した。円は1ユーロ=132円84銭、1ポンド=154円42銭と、いずれも2018年来の水準まで下落した。
また、ドル円相場も109円79銭と4月上旬の水準まで円が反落している。円安の主要因は、Vaccination(ワクチン接種)遅延によって、わが国における景況感の回復が欧米比で著しく見劣りしているためである。5月14日における全人口に対するワクチン接種人数の割合をみると、英国53.5%、米国46.4%、ドイツ36.2%に対し、日本3.2%となっている(日本のみ13日)。
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