2020年のベストディールを表彰する「ディール・オブ・ザ・イヤー」。
金額規模や執行業務の鮮やかさ、資本市場に与えた影響といった点を基準に、
全10カテゴリーからベストディールを選定した。
( ※データはディールロジック提供 ※ 対象となる案件はすべて公表ベース ※各案件名、社名および概要をまとめた囲み内の社名の並びは、ディールロジックのデータと各種データを基に編集部作成(一部順不同を含む))
M&A部門
ベストM&Aディール(OUT-IN)
アルチェリクによる日立グローバルライフソリューションズの買収
2020年11月16日、日立製作所傘下の日立グローバルライフソリューションズ(GLS)は、トルコの家電大手アルチェリクと合弁会社を設立すると発表した。日立GLSは自社の海外向け家電事業を切り離して新会社へ移管する。新会社の株式の60%をアルチェリクへ譲渡し、3億ドル(約315億円)を得るとみられる。
日立製作所グループは事業の選択と集中を進め、収益力の改善を図る。その中で、以前から日立GLSは欧州を中心とした海外市場向け販売の弱さが指摘されていた。欧州や南アジアに強みを持つアルチェリクと手を組み、日立ブランドの販売拡大を目指す。
ベストM&Aディール(IN-OUT)
セブン&アイ・ホールディングスによるスピードウェイの買収
セブン&アイ・ホールディングスは2020年8月3日、傘下の米子会社を通じ、米マラソン・ペトロリアムのガソリンスタンド併設型コンビニエンスストア事業「スピードウェイ」を買収すると発表した。買収額は約2.2兆円で、国内の小売セクターでは史上最大となる。
被買収先のグループ会社が持つ複数の事業を集約して買収した構図や、資金の調達方法から買収後の資産流動化まで事前に計画し、買収と同時に発表した配慮など、世界中で業界再編の機運が高まる中、参考になる点が多い。
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