スピリドン・メンザス氏
HiJoJo Partners
代表取締役 CEO
スピリドン・メンザス氏

国内外のユニコーン企業を中心に非上場企業を組み入れたファンドを提供するHiJoJo Partnersの顧客層が拡大している。2021年3月1日現在、18本のファンドに携わっており、資産総額は約100億円。従来は超富裕層、上場企業や大学基金の資金が中心だったが、昨今は地方銀行が投資するケースが出てきているという。

HiJoJo Partnersは代表取締役 CEOのスピリドン・メンザス氏が2017年に創業した。非上場企業の成長ステージを第1の「シード」から、「アーリー(事業開始)」「ミドル(初期成長)」「レイト(拡大成長)」と4段階に分けると、同社では後半にフォーカスしている。

これからの債券投資を考える

「シードやアーリーの企業への投資はハイリターンが期待できる半面、投資期間が長期になりやすく、事業環境の変化が早い現在ではリスクが高い。新型コロナウイルスの収束が見通せない足元ではなおさらだろう。一方、顧客を抱え事業基盤がある程度構築されているミドルやレイトは、投資期間が比較的短めで収益見通しも立てやすいと考える」(メンザス氏)

現状の投資対象は米国、日本、イスラエルの非上場企業で組入銘柄数は1 ~ 3銘柄とファンドによって異なる。メンザス氏は「投資テーマは先端技術のライフサイエンスやサイバーインテリジェンス、自動運転など幅広い。2018年に組成・販売したファンドは米国のフィンテック企業1社を投資対象としたもので、資産価値は約3年間で3倍程度成長した」と胸を張る。

銘柄選定では、財務諸表分析などに加え、企業同士の面談も活用する。「例えば、米国フィンテック企業に『日本でのビジネスパートナー候補を紹介する』と連絡する。2社の打ち合わせの様子や日本企業側の反応を見て、米国フィンテック企業の事業競争力や将来性を見極める」(メンザス氏)

2020年には、植物から作る肉や卵などで食生活を変える「フードテック」企業に投資するファンドを販売し、約20億円が集まった。メンザス氏は「二酸化炭素の排出量が多い畜産業に比べ、大豆から作るので環境負荷が低い。安くて健康的な代替食品を提供するフードテック企業はSDGs(持続可能な開発目標)投資にふさわしいと多くの引き合いをいただいている」と語る。