スイスの金融グループUBSで富裕層向けビジネスを手がけるUBSウェルス・マネジメントは2020年11月27日~29日、オンラインセミナー「プロスポーツで切り拓く新しいビジネス・市場・投資チャンス~ミクシィのスポーツビジネスの考え方、視界~」を配信した。

富裕層向けにオンラインセミナーを開催
左からUBS銀行 ウェルス・マネジメント本部 山本佳司氏、ミクシィ スポーツ事業部長 石井宏司氏、古田敦也氏。立場の異なる3者が、ビジネスとしての「スポーツ」の可能性について語り合った(2020年11月2日収録)。

最初に登壇したミクシィ スポーツ事業部長の石井宏司氏は、「新型コロナウイルスのパンデミックでスポーツビジネスは死に絶えてしまうのか。実は外からうかがい知ることができない領域で脈々と生き、日本とのビジネスチャンスという視点でグローバルなビジネスが進行しているケースもある。プロスポーツクラブは単にエンターテインメントしての興奮を提供するだけの存在だけでなく、大きなビジネスハブとなりつつある」と指摘した。

続いて、石井氏と元プロ野球選手で現スポーツコメンテーターの古田敦也氏が「プロ野球の未来」をディスカッション。プロ野球ビジネスの特殊性や投資家視点での可能性を挙げた。

最後に、石井氏、古田氏、UBS銀行 ウェルス・マネジメント本部の山本佳司氏が「消費から創出へ。より地域の中へ。UBS Areaの使命」のテーマについて語り合った。 UBSウェルス・マネジメントによる米NHLニューヨーク・アイランダーズの新本拠地アリーナのネーミングライツ取得などの事例を交えながら、スポーツビジネスの方向性などを述べた。

UBSウェルス・マネジメントによると、近年、UBSの顧客がプロスポーツのオーナーになったり、顧客の経営する企業がスポーツへのスポンサードを始めたりする事例が多く見られるという。看板やユニフォームに企業ロゴが入れば良しという投資手法はもはや古く、経営者はスポーツの社会的機能を自身のビジネスにどう活用するかを重要視しているとする。

スポーツビジネスは、人材、医療、テクノロジー、食物、ヘルスケア、コミュニティや地域性など裾野が広いのも特徴だ。スイス・プライベートバンクの伝統を引き継ぐ同社では、顧客の経営者や富裕層へのスポーツビジネスに関する情報やネットワークの提供を引き続き行ってゆく。