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REIT 不確実性に対するREIT、投資の効果
グローバル投資による多様性
グローバルREIT(不動産投資信託)投資の特性の1つは、多様性がもたらす分散効果だ。各国のREIT市場動向は一様ではなく、REIT市場は実に多様な不動産セクターで構成される。セルタワー、データセンターなどのセクターは、REITを通じた投資は容易だが、実物不動産で投資することは難しい。さらにREITが保有するコア不動産の最大の特性は、賃料に裏付けられた安定的なインカム収入だ。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、グローバルREIT投資の多様性とインカム収入の重要性を改めて認識させた。
2020年のリスクは米国大統領選挙や米中貿易摩擦だと考えられていた。2月まで米国の雇用市場は好調であり、急激な景気後退の予兆はなかった。そんな中、金融危機時のブラックスワンが世界的なパンデミック(大流行)の発生として市場に舞い降りた。ブラックスワンは滅多に起こらない不確実性であり、投資家は予測と計量が困難な不確実性に十分に備えることはできなかった。
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