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双日 代表取締役社長 CEO 佐藤 洋二氏 特別インタビュー 集中事業領域への優先投資で総合商社としての資産効率を向上
伝統的なトレードから、事業投資へ。総合商社のビジネスモデルはダイナミックに変貌を遂げてきた。最近は事業会社そのものを買収する動きも活発化している。4月に社長に就任した双日佐藤洋二氏に今後の成長戦略、競合他社との差別化などを聞いた。
(聞き手:堀田栄治/取材日:2012年9月19日)
全営業セグメント黒字化を達成
社長就任から約半年が経過しました。ご感想はいかがですか。
佐藤 CFO(最高財務責任者)として社長とともに行動してきましたが、意外と知らないことが多かった(笑)。CFOの仕事は社内で案件を査定することが多いのですが、社長になると取引先とじかに話す機会が増えてきます。お客様の生の声を聞いて感じることと、書類や読み物を通じて感じることには大きな違いがありますね。
就任早々、2012年3月期決算と中期経営計画を発表されました。前期業績を振り返ってどう評価されますか。
佐藤 前中期経営計画「Shine 2011」の最終年度が2012年3月期でした。リーマン・ショック以降、思わぬリスクの所在が明らかになったビジネスも結構あったことから、リスク管理の徹底と収益構造の強化に取り組んできた3年間でした。社員の意識改革や業績については概ね目標を達成することができました。全営業セグメントが黒字化できたことは評価できます。残念ながら、税制改正に伴い繰延税金資産の取り崩しを行ったことから、純利益は36億円の赤字となりました。
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