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来週を考える|The Week Ahead 2024年の振り返りと2025年の見通し:唯一変わらないのは変化2025年1月10日(金)配信号
2024年を振り返るにあたり、戦争と政治的混乱という背景を考えると、多くの人々は複雑な思いを抱くのではないでしょうか。しかし、投資家に関する限り、2024年は好調な1年となりました。株式市場では、米国のベンチマーク指数であるS&P500種株価指数が米ドルベースでおよそ25%上昇しました。欧州株のストックス600指数は10%弱の上昇でしたが、全体の状況を考えればそれでも立派なパフォーマンスだったと言えます。債券市場でも、リスクプレミアム(いわゆるクレジットスプレッド)を積極的に取る戦略が再び利益を生むようになり、米国とユーロ圏のハイイールド債は約8%のリターンをもたらしました。対照的に、主要国国債の利回りはインフレ率にすら追いつけませんでした。それに加えて、コモディティ市場ではトレンドの著しい乖離が見られました。カカオ価格が急騰し、金価格も力強く上昇した一方、原油価格は横ばいで終わりました。結局のところ、2024年に再確認された唯一変わらぬことと言えば、さまざまな資産クラスにポートフォリオを分散させることが、これまでと同じく、効果的なアプローチであるということです。
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