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マクロ経済 Fed政策再評価で生じた新たな試練。事前示唆が遠のかせた利下げ
金融政策は変更なしだが……
年明け以降、Fed(米連邦準備制度)の利下げに対する市場期待が後退している。2023年後半以降、パウエル議長をはじめとしたFed高官が2024年の利下げ開始を示唆し始めたことで高まった市場の期待は、年明け以降の米国の強い経済指標によって急速に押し戻されてきた。
2024年の初め時点では同年末までの25bp(ベーシスポイント)ごとの合計6回程度の利下げを織り込んでいた市場は、その後発表された雇用やインフレ指標が想定以上に強かったことで、急速にその期待を低下させた。2024年4月末時点で、市場は1回程度の利下げしか織り込んでいない。
これまで強い経済指標がインフレの粘着性を示唆し続ける中でも連続利下げへの意向を堅持してきたFedも、市場期待の変化を後追いする形で姿勢を変化させつつある。
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