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台湾では親米派が勝利、米国ではトランプ再選が現実味
選挙イヤーの2024年。今後の地政学リスクの動向は
2024年は各国で選挙が行われる選挙イヤーなのだが、その先陣を切って台湾では次の指導者を選ぶ総統選挙が行われ、現在の蔡英文氏と同じく親米派の頼清徳氏が勝利した。両者とも中国が独立勢力として敵視する民進党だが、民進党政権がさらに4年間続くということで、中国による軍事的挑発や経済的威圧は今後も続くことになる。
最近も中国当局は、台湾海峡の上空に設定している民間機の航路をこれまでより台湾寄りに変更して運用を始めると発表するなど、台湾へプレッシャーを掛け続けている。
日本国内では台湾有事への懸念が広がっているが、頼政権の誕生ですぐにそのリスクが飛躍的に高まるわけではない。今回、総統選挙と並行して日本の国会にあたる立法院選挙も行われたが、ここでは国民党や民衆党が議席を増やし、民進党は少数与党となり、頼氏は自らの考えやビジョンだけで政権運営できる状況にはない。しかし、今後発足する頼政権が中国に対して具体的にどのような姿勢で臨んでいくかによっても情勢は大きく変化することから、その潜在的リスクは引き続き残る。
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