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ニッセイ基礎研究所 リスクは多いが、米国エコノミストは景気後退論を転換
2023年11月9日、ニッセイ基礎研究所は報道向けに、「米国経済・政治の最新動向~米国経済が好調を維持する中で、ソフトランディングシナリオに死角はないのか~」と題したセミナーを都内で開催した。米国景気および金融政策の展望について触れられた部分に焦点を当てながら、講演内容の要旨をお伝えする。
「強気」ではなく「慎重」な楽観視
壇上に立ったのはニッセイ基礎研究所 経済研究部 主任研究員の窪谷浩氏。2023年10月18日から25日にかけて米国のニューヨークおよびワシントンDCに出張し、現地の民間金融機関6社のエコノミストにヒアリングを行った内容を交えながら、米国の景気動向や金融政策、大統領選挙の展望などについて講演した。
現地でのヒアリングの大きなテーマは、「米国経済が景気後退を避けられる『ソフトランディング』シナリオを予想する声が高まってきているが、本当にそれは実現するか」だったという。
窪谷氏は、「多くの現地エコノミストが国内政治の混乱をリスク要因に挙げた半面、景気後退を予想したのは今回の出張でヒアリングを行った6社中1社のエコノミストのみだった」と述べ、米国経済の展望について、ソフトランディングあるいは、景気を過熱も冷ましもしない「ゴルディロックス経済」になると予想する声が多かったと説明した。
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