会員限定
日本のエネルギー転換への新たなアプローチ
エネルギー安全保障に多くの課題を抱える島国、日本
エネルギー転換については、どの国も様々な課題を抱えています。中でも日本は、エネルギー転換のあらゆる課題に直面していると考えられます。日本は天然資源に乏しく、2019年のエネルギー自給率はOECD(経済開発協力機構)加盟36カ国中35位(※1)。島国である日本は、近隣諸国と電力網をつなげることもできないため、自国の電力のすべてを発電しなければなりません。
それに加え、日本は地理的に平坦で開けた土地が少なく、海岸線が複雑であることから、大規模な太陽光および風力発電所の増設は、浮体式洋上風力発電所の商業化が実現するなどの技術が進展するまでは困難な状況です。
こうしたことから、2021年度の電源構成は、石油、ガス、石炭といった化石燃料が総発電量のほぼ72%を占めるに至っています(※1)。さらに、化石燃料のほぼ全量を輸入に頼らざるを得ないことも、エネルギー安全保障への懸念につながっています。
この記事は会員限定です。
会員登録後、ログインすると続きをご覧いただけます。新規会員登録は画面下の登録フォームに必要事項をご記入のうえ、登録してください。