『J-MONEY』の「東京外国為替市場調査」は、2023年で33回目を迎えた。見通しが難しい金融政策の下で、前年に引き続きボラティリティの大きな為替相場が続いている。三菱UFJフィナンシャル・グループが、前回調査に続き「総合評価」で1位に輝いた。(譽田洋斗)
「金額加算」はバークレイズ2位
第33回東京外国為替市場調査には、事業法人94社・機関、金融法人82社・機関、外国為替証拠金取引会社10社の計186社・機関が参加した。
各回答者が、順位付け(1~5位)して選んだ複数の金融機関を規定ポイントで加算し、計算した「総合評価ランキング」は、第32回調査に続き三菱UFJフィナンシャル・グループが1位だった。2位には前年から順位を1つ上げた三井住友信託銀行が、3位にはみずほフィナンシャルグループが入った。
回答者による金融機関の順位付けを、月間平均取引金額(10億円未満、100億円未満、500億円未満、1000億円未満、1000億円以上の5段階)に応じて配点、計算した「金額加算ランキング」では、バークレイズが前年から順位を上げて2位にランクインした。
企業間競争の激しい外国為替証拠金取引会社投票部門の「ECN /マルチバンク」では、FXSpotStreamが大差をつけ7連覇を飾った。
全体(事業法人・金融法人・外国為替証拠金取引会社)
順位 | 金融機関名 | スコア | 1位指名 回数 |
2022年 順位 |
---|---|---|---|---|
1 | 三菱UFJフィナンシャル・グループ | 348 | 42 | 1 |
2 | 三井住友信託銀行 | 244 | 32 | 3 |
3 | みずほフィナンシャルグループ | 161 | 9 | 2 |
4 | バークレイズ | 106 | 5 | 5 |
5 | 三井住友銀行 | 105 | 3 | 6 |
6 | クレディ・アグリコル銀行 | 104 | 13 | 8 |
7 | ドイツ銀行グループ | 97 | 6 | 7 |
8 | JPモルガン・チェース銀行 | 93 | 8 | 4 |
9 | 野村ホールディングス | 73 | 4 | 10 |
10 | シティ | 72 | 3 | 14 |
11 | UBS | 66 | 7 | 9 |
12 | HSBC | 46 | 3 | 13 |
13 | BNPパリバ | 45 | 2 | 16 |
14 | バンクオブアメリカ・メリルリンチ | 36 | 2 | 11 |
15 | ゴールドマン・サックス | 26 | 1 | 11 |
16 | ブラウン・ブラザーズ・ハリマン(BBH) | 16 | 0 | 17 |
17 | りそな銀行 | 11 | 1 | 18 |
18 | クレディ・スイス | 10 | 0 | 15 |
19 | ANZ(オーストラリア・ニュージーランド銀行) | 7 | 0 | 20 |
20 | ステート・ストリート | 6 | 1 | – |
20 | モルガン・スタンレーMUFG証券 | 6 | 0 | – |
順位 | 金融機関名 | スコア | 2022年 順位 |
---|---|---|---|
1 | 三菱UFJフィナンシャル・グループ | 19369 | 1 |
2 | バークレイズ | 13104 | 3 |
3 | ドイツ銀行グループ | 13033 | 2 |
4 | UBS | 11304 | 4 |
5 | JPモルガン・チェース銀行 | 11146 | 5 |
6 | 三井住友信託銀行 | 10563 | 11 |
7 | みずほフィナンシャルグループ | 7807 | 6 |
8 | シティ | 6984 | 13 |
9 | クレディ・アグリコル銀行 | 6824 | 8 |
10 | HSBC | 4531 | 15 |
11 | バンクオブアメリカ・メリルリンチ | 4089 | 7 |
12 | 野村ホールディングス | 4015 | 14 |
13 | BNPパリバ | 3928 | 16 |
14 | 三井住友銀行 | 3487 | 10 |
15 | ゴールドマン・サックス | 3056 | 9 |
16 | クレディ・スイス | 1750 | 12 |
17 | ブラウン・ブラザーズ・ハリマン(BBH) | 1085 | 17 |
18 | OCBC Securities | 1000 | – |
19 | Natwest(ナショナル・ウエストミンスター銀行) | 900 | – |
20 | モルガン・スタンレーMUFG証券 | 525 | – |
調査の概要
●東京外国為替市場の顧客となっている事業法人ならびに金融法人、外国為替証拠金取引会社にアンケートを送付。回答のうえ、オンライン・FAX・郵送・メールで返信してもらった。
●調査期間:2023年7月7日~7月31日。
●総合評価ランキングのスコアは、各回答者が順位付けして選んだ複数の金融機関を規定ポイントで加算し、計算した。自己申告による月間平均取引金額10億円以上の回答者を抽出して算出を行った。月間平均取引金額10億円未満の回答および金額回答がない場合は、集計に反映しない。
●金額加算ランキングの算出にあたっては、各金融機関が獲得した票数をもとに、回答者からの指名順位(1~5位)と、各回答者が自己申告した月間平均取引金額に応じて配点し、計算した。取引金額は10億円未満、100億円未満、500億円未満、1000億円未満、1000億円以上の5段階。金額回答が無い場合は、集計に反映しない。加重平均は行っていない。
●部門別評価ランキングは、各回答者が順位付けして選んだ複数の金融機関を規定ポイントで加算し、計算した。
回答者の内訳
部門別評価の概要
●ベスト オプション バンク:オプション取引提案が優れていると思う金融機関
●ベスト リサーチ バンク:分析・レポートが優れていると思う金融機関
●ベスト エマージングカレンシー バンク:米ドル、欧州通貨以外の通貨サービスが優れていると思う金融機関
●ベスト コンサルティング バンク:商品スキームの提案力が優れていると思う金融機関
●ベスト バックオフィス バンク:ITサービス・問い合わせ態勢などが優れていると思う金融機関
●ベスト 海外ネットワーク バンク:グローバル拠点網が充実していると思う金融機関
●ベスト プラットフォーム バンク〈シングルバンク・GUI〉:電子取引システムが優れていると思う金融機関
●ベスト プラットフォーム バンク〈ECN/マルチバンク〉:電子取引システムが優れていると思う金融機関
※グループ本社の所在地で「国内系」「海外系」に分類
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