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アリアンツ・グローバル・インベスターズ インフレ・タカ派政策の長期化リスクが顕在化。アクティブな銘柄選択と「テーマ分散」がカギに
来日したアリアンツ・グローバル・インベスターズ グローバル株式CIO(最高投資責任者)のヴィルジニー ・メゾヌーヴ氏に2023年の株式市場の注目点などを聞いた。(取材日:2023年2月28日)
「Money has cost」の下で
問われる企業の利益創出力
株式市場で注目しているリスクは?
メゾヌーヴ 重要と考えているリスクの1つが、米国経済の想像以上の底堅さだ。現在、米国では新型コロナウイルス禍前と比較してM2マネーサプライが3.7兆ドル多く供給されていたり、労働市場で強い統計が確認されていたりと、堅調さを見せている。
ただ、経済にとって良いニュースが株式市場にとっても歓迎すべきニュースとは限らない。こうした米国経済の底堅さは、インフレひいては金融引き締め政策の長期化の引き金になる。これは、株式市場にとって必ずしも好ましくない。
例えば、米国ではモノのインフレは鎮静化してきたが、消費市場の約7割を占めると言われるサービス消費におけるインフレ率は、当面高い水準で推移していくと予想される。サービス価格は賃金動向と密接な関連があるが、直近の雇用統計では失業率が非常に低い水準にあり、労働者はまだまだ強く賃上げを要求できる環境にあるからだ。
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