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年金資産運用・基礎の基礎 【債券・株式:共通番外編 第3回】パッシブ・アクティブどう選ぶ?(後編)〜プライベート資産含め効率的な組み合わせを
「債券・株式 共通番外編」第3回の今回は、「パッシブとアクティブ」の後編です。第2回の前編では、パッシブ運用とアクティブ運用の違いを淵源にさかのぼりながら、ラッセル・インベストメントの金武伸治さんに解説していただきました。その中で、企業年金の実際の運用では、パッシブとアクティブの併用が一般的であることや、流動性の高いパッシブは、資産間のリバランスや年金給付用に利用されることが多いことなどを学びました。
アクティブ、近年は厳しい運用環境
私どもの基金でもパッシブ運用とアクティブ運用を併用していますが、運用報酬などコスト面ではパッシブが有利ですよね。運用成績も、「外国株式などはアクティブがパッシブに劣後している」という厚生労働省の検討会報告を目にしたことがあります。また、優秀なアクティブの運用者を見つけるのは容易ではない、という指摘もよく聞きます。それでもアクティブ運用は必要なのでしょうか。
金武 とても重要なポイントですね。実際のところ、アクティブ運用は投資対象市場の効率性が低いほど強みを発揮する特性があります。例えば、米国大型株式市場は流動性が高く、市場参加者も多数かつ多様であることから、ある情報を市場が十分に株価に反映させることができます。それだけ市場が効率的ということで、これは相対的にアクティブ運用にとって、競争が激しい市場です。
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