FRBのタカ派化で堅調なドル
ドル円相場も上昇サイクルに
インフレ抑制を最優先に急ピッチの利上げを行うFRB(米連邦準備理事会)のタカ派スタンスを背景に、ドルは大局的に堅調な推移が続いてきた。ドル円相場もドルの上昇に概ね沿うかたちで、2021年初につけた1ドル=102円近辺を底に上昇サイクルに入り、1998年以来約24年ぶりとなる140円台の高値水準で推移中だ(図表1)
【図表1】ドルの名目実効為替レートとドル円相場
こうした為替レートの循環的変動のうち、ドルの名目実効為替レートのサイクル(ドルサイクル)については、本誌2022年7月号「米株価下落継続でも大局的ドル高は継続へ~ドルサイクルに基づくドル相場の定点観測~」などで紹介してきたように、米国株価指数(S&P500株価指数)を新興国株価指数(MSCI新興国株価指数;現地通貨建て)で割った株価指数比率と大局的に高い連動性がある。
また、米国株価指数と新興国株価指数の上昇・下落の組み合わせから、ドルサイクルを局面①~⑥までの6つに分類することができることを指摘した(図表2)。
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