世界が迎える大きな転換点
2022年が幕開けたばかりだと思っていたら、もう1月が過ぎようとしている。この間にも各国中銀の金融政策決定会合が行われ、文言がどうだの、タカ派だのハト派だのと大騒ぎしていた。
2021年と変わらず市場は、「金利上昇の覚悟」と「本来金利は景気回復局面には上がるものだとの常識」を持ちながら、金利は上がると思っているものの、インフレが急伸している勢いに少々驚きつつ、一方でオミクロン株の感染度合いにも不安を持ちながら、やはり「まだ金利は低くしてくれるよね?」と期待をしながら、政策会合を眺めている。だから、タカ派モードが高まると金利が急騰し株価が下落。日銀が金融政策を維持するという発表もスルーして、日本市場は米国の不安に追随したりする有様だ。
このような状況から、何か変化が見られるのかというと正直、基本的に2022年も2021年の焼き直しなのではないか、と思わざるを得ないというのが結論だ。
しかし、2022年は世界の大きな転換点となるのは間違いない。市場がどう考えようとも、現状の物価動向を見ている限り、日本はともかく、世界各国で起きているインフレは一過性ではとても説明し切れず、金利上昇の転換期を迎えたと言えよう。その中で、クレジット市場はどうなるのか、を考えておこうというのが今回の論点である。
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