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株式 米国がテーパリングや利上げしても株価への過度な警戒は不要
前回は特殊な利上げを実施
FRB(米連邦準備理事会)のパウエル議長は2021年8月27日、カンザスシティー連銀主催の経済シンポジウム、ジャクソンホール会議で講演を行い、同年内のテーパリング開始に向けて条件が整いつつあるというメッセージを発信した。ただ、パウエル議長の講演以前に、FOMC(連邦公開市場委員会)の複数のメンバーや同年7月のFOMC議事要旨から、年内のテーパリング開始が適切との見解が示されていたため、とっくに市場は織り込み済みであろう。
むしろ市場の関心は、利上げ時期にあると思われる。実際、足元ではFF(フェデラルファンド)金利の先物市場が織り込む2022年通年の利上げ回数の推移と米10年国債利回りの推移は、連動性が高まっている。パウエル議長は前述の講演で利上げは急がない考えを示したが、最大雇用と物価安定の目標に向けて経済が前進すれば、株式市場が利上げを意識し、不安定な動きになる場面も予想される。
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