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為替 国際協調進めるバイデン新政権で、2021年もドル安トレンド継続へ
「強いドル政策」は限定的か
2021年1月に米大統領に就任することが濃厚な民主党のジョー・バイデン前副大統領は、日本や欧州などとの国際協調路線をとるとの見方が有力だ。財務長官にはジャネット・イエレン前FRB(米連邦準備理事会)議長が就任する見通しで、米国が明示的に「強いドル政策」を放棄することはないだろう。ただ、その一方でバイデン政権がそれを実践することもないと思われる。
もともと「強いドル政策」は1980年代前半にドナルド・レーガン共和党政権(1981~89年)がインフレ撲滅のためにとった政策に起因する。ポール・ボルカー議長率いるFRBがとる超金融引き締め策と、それに伴う米ドル高がマネタリー・コンディションをタイト化させ、米国はインフレ撲滅に成功した。つまり、その時のドル高政策には経済合理性があった。
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